大会が行われるフランスは、かねてから「治安問題の解決」が課題となっています。
いかに安全に滞在、観戦に行くかについて頭を悩ませている方も多いことでしょう。
現地の情報源や公式発表をもとに常に状況をアップデートし、滞在の際の安全に気をつけたいものですね。このサイトでは、逐一新しい情報をアップする予定です。
直近の現地からの報告
サイト運営者のところに届いた最近の被害例としては、「開幕戦スタジアムのあるサン・ドニ地域の道路を車で走っていて強盗に遭った」「パリ北駅で、地下鉄の切符を買っていたらスリに貴重品を抜かれていた」といったようなケースがまことしやかに伝わってきてます。地下鉄に乗っていて、スリらしき輩と目があって困った、ということも自身で体験しています。
本当に油断は禁物です。
どうして犯罪が多い?
フランスがやや「荒れ気味」な背景として、次のような問題があります。
課題 | 詳細 |
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社会的に不安定 | 社会的な不平等や失業率の高さなどが、一部の階層で「貧困」を引き起こしており、それが治安問題の原因となっています。 |
移民流入による混乱 | 移民たちのコミュニティと既存の住民とのさまざまなぶつかり合いの結果、「社会的な緊張」が起きていることは否定できません。これに伴う問題が治安の維持に悪影響を及ぼしています。 |
テロリストによる活動 | フランスでは何度となく大きなテロ攻撃に遭っています。特に2015年のパリ同時多発テロや2016年のニースのトラック襲撃などが代表的でしょうか。これらのテロ攻撃が治安対策や安全保障に対する課題となっています。 |
対応しておくべきこと
在フランス日本国大使館は、観戦者に対し、以下のように対策を促しています。
フランス国内においては、窃盗、暴行、強盗等、日本人も被害者となり得る犯罪が引き続き多く発生しています。特に最近では、地下鉄等の公共交通機関や観光地における財布、パスポート等の窃盗被害の報告が多く寄せられています。また、大規模イベント開催時には一般に、スリや置き引き等の窃盗犯罪が増加する傾向があります。
(1) 現地への旅行の際の注意事項 |
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スタジアム、レストラン、公共交通機関など混雑した場所では、持ち物(リックサック、ハンドバッグ等)を前に抱えるようにして持つようにする等、常にスリ犯がいると考えて十分な対策を講じる。 |
夜間はできるだけ外出しない、人通りの少ない地下通路や路地には入らない、複数人で行動するなど十分に警戒する。 |
万が一被害に遭った場合に備え、海外旅行保険に加入する。また、パスポートを紛失した場合に備えて、パスポートのコピーをとる又は写真撮影しておき、原本とは別に持っておく。 |
クレジットカードの盗難に遭った場合に、直ちにクレジットカード会社に連絡し、カードの停止手続きを行うことができるよう、ご旅行に先立ち、予めカード会社の連絡先を把握しておく。 |
(2) 万が一被害に遭った場合の安全対策 |
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むやみに抵抗しない、すぐに逃げ出す、周囲の人などに助けを求める等の安全対策を講じてください。 |
持ち物の盗難・紛失の際は、まず最寄りの警察署に届け出て、盗難・紛失証明書を入手してください。パスポートの発給申請や保険請求の際に必要となります。 |
フランス政府の対策は?
フランス政府は治安問題に対処するため、「警察の増強」「対テロ作戦の強化」「社会的な支援プログラムの拡充」を行なっています。しかし、治安問題は簡単に解決できるものではなく、長期的な取り組みが必要です。